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【呼称】ユージ(UG)、ユージ(ーン) 【使用デッキ】(★:1000再生、◎:デュエル動画ランキング) 2009 イドビート(苦笑) sm7220983 全てのドラゴンシンクロが出せるとか言う噂のデッキ sm7224969 全鉄(ふるめた)式雲魔物 前半(sm7320385) 後半(sm7320427) sm7584728 アルカディアムーブメント派遣社員 sm7517936 デュアルドラゴン sm7702578 亡邪(ぼーじゃ)デッキ sm7735040 軍曲 sm8440366 2010 クイックダンディ作ろうとしたらなんか遅延になってた ★sm10767696 清く正しい青眼 ★sm10841070 Solidarity type α ★sm11232032 クリアバーニングシル☆ミル ★sm11603225 ★sm11885112 Solidarity type 亀 ★sm12280503 イレカエルノカタキヲトルノデス ★sm12516112 TTB(トラゴエディアが強いだけビート) ★sm12809985 六十武衆(デッキ枚数的な意味で)(おはじきのデッキ) ★sm13163284 2011 D‐89 ★sm13600537 清く正しい青眼 ★sm13839420 BBB(ブラック・ブルドラゴがぶん殴るだけビート)のはずがサムライビート ★sm13700300 偽ジャック風 ★sm14015826 ★sm14349776 ワンショット・キャノン ★sm14397198 墓地へ一方通行 ★sm14616627 TTB(トラゴエディアが強いだけビート) sm15361477 社長の愛人 ★sm15482569 しらん ★sm15697417 あろまだむるぐ ★sm16006673 カラクリ機皇ハゲ ★sm16576630 2012 竜のレギオン ★sm16829285 伝説の戦士プリ○ュア(自称) ★sm17464685 庭に願いを ★sm17974954 天の道を往き、総てを司る ★sm18630930 ニニンがゼアル伝 ★sm19567194 ライトニングスター×3 sm19674287 法皇の黒 sm19704348 2013 アルカ○ハート ★sm20304592 輝彩滑刀の流法 ★sm20738468 カラクリタキオン ★sm21111515 ワームの群れの中からなんか変な色のオッサンが出てくるデッキ ★sm21598770 sophia「今はまだ、私が動く時ではない・・・ ◎sm22372179 2014 真の銀河眼使い ★sm23134712 姑息な光天使 ★sm23456070 ファンサービス ★sm23522371 しらん ◎sm24095639 ロビンの大盤振る舞い ★sm24303806 明るく楽しくエンタメワンキル ★sm24808237 チュンサポをネットワーク経由とは流石お兄様!(エクゾ)/わからん ★sm25236796 2015 UG式ワンチャンチカラアバレゴリラ ★sm25739305 真 紅 眼 sm26160718 みんなに笑顔を・・・ ◎sm26469713 縦横無尽天地開闢したいだけおじさん ★sm26638271 【出演動画】さいたまサティスファクション、デュエル動画好きな決闘者達のデュエル 【ゲスト出演動画】俺ん家でデュエルしようぜ! 【twitter】https //twitter.com/yujiDDD @yujiDDD からのツイート 【備考】 名前 コメント
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73 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/11(火) 02 35 22 ID 05dyxzhu UG「いい加減にしろ……このクズ野郎………罪も無い部活を、次から次へと巻き込みがって………キ…キリノ先輩まで… 俺は怒ったぞーーーーーーー!!!外山ァーーー!!岩佐ァーーーーーーーー!」 外山「くそ…竹刀が辺りさえすれば…!」 UG「当ててみろよ……」 外山「メーーン!!どうだ!?面裏を叩くメンだ!!痛いだろ!?」 UG「部活は壊せても…たった一人の人間は壊せないようだな……」 外山「な、なんだテメーは?剣道部員なんだろ!?」 UG「とっくにご存じなんだろ?……穏やかにフラグをクラッシュしながら、激しいタマちゃんへの保護者魂で目覚めたスーパーユージだ!!」 外山「ち…ちくしょ──………!!! ちくしょおおお~~~~っ!!!!!」 UG「先輩達のカタキを討つんだ!!!二人は2年生だ!!!もう部活停止だと試合に出れない!!! 剣道部はいい部活だった…ホントにいい部活だった…タマちゃんの生活…こ…粉々にしやがって………」 外山「…………………このしつこいくたばりぞこないめ………いいだろう!!! 今度は木っ端微塵にしてやる。あのセンザンコウのように!!!!」 UG「あのセンザンコウのように?…栄花くんのことか…栄花くんのことか──────────っ!!!!!」 外山「ち…ちくしょ──………!!! ちくしょおおお~~~~っ!!!!!」 UG「もうオレの気は済んだ。先輩のプライドは既にズタズタだ……この世で誰も越える筈の無いDQNを 越える者が現れてしまった… しかもそいつは た か が ユージだった……今の怯え始めた先輩を倒しても、意味は無い。ショックを受けたまま生き続けるがいい。ひっそりとな…」 78 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/11(火) 03 11 16 ID 05dyxzhu UG「計算だけで分かるもんじゃない。俺達剣道家はな…知りたいもんだよ…DQNでも恐怖に怯えるのかどうか……」 タマ「ユージくん、上段はやめて」 東「そうです。穏やかなユージくんに戻ってください」 UG「穏やかだったさ…穏やかで純粋だった…。ただし、純粋な幼なじみだけどね……… ただひたすら、強くなる事を願った……そして凄まじい恋愛フラグをクラッシュしたよ… ある時、俺は自分の限界に気付いた…自分への怒りで突然目覚めたんだ…超ユージがね!!! 俺は喜びに打ち震えたよ………やっとコジロー先生を超え、学園モノの主人公になる時が来たんだ……」 サヤ「バ…バカな……き…貴方はユージくんでしょ!? ち…違うの…!?」 スーパー UG「違うな…オレは……超ユージだ!!」 外山「超ユージって何だよ?」 UG「説明するのも面倒だ。勝手に想像してください」 岩佐「お おい外山!こいつをコンテニューしてくれよ!」 UG「お前を殺すぞ。外山…!」 ダン「なるほど~確かに素晴らしい剣道漫画主人公だ……俺をじゅうぶんに超えている~~ ……だが それでは この俺には勝てない~~絶対に~~」 コジロー「………これでは勝てねえ……多分…… 膨れ上がったシリアスの所為で、コメディが殺される。 しかも、原作者が男に厳し過ぎる」 UG「そ、そうか……だから倉田脚本はこの展開をしなかったんだ……」 キリノ「バランス的には女子剣道部ストーリーが一番イイ。アニメが終わった後も普段通りの楽しい剣道部を維持するのよ」 UG「じゃ、じゃあ、漫画ではもっとすごい俺の活躍が!?」 ミヤミヤ「馬鹿かテメェは!何も学んじゃいないようだな!!」
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900 名前:898[sage] 投稿日:2008/04/27(日) 16 44 07 ID VqEVdalV というわけで軽く作ってみた。 キリノ「実は私コロッケ派なんです!」 ユージ「どんだけー!?」 サヤ「実は楽譜読めません!」 ユージ「どんだけー!?」 タマ「アニメは声優で決めます。」 ユージ「どんだけー!?」 ミヤ「木刀は切っ先を持ちます。(柄のほうが重い)」 ユージ「どんだけー!?」 ダン「おーれは女の扱いが苦手だ。」 ユージ「どんだけー!?」 さとり「あわ、あわわわ、え、えっと」 ユージ「どんだけー!?」 コジロー「俺、実はロリコンなんだ。」 ユージ「知ってます。」 axasinouorz
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ユージくん きゃんユージ(慎吾) /二人連れ(吾郎、横山めぐみ) ※織田裕二のまね (「きゃん」はドラマ「恋はあせらず」の役名から) 1998.5.18 強い男 1998.5.25 熱い男 1998.6.1 ガラスのような透明な心の人 1998.6.29 ポーカーフェイスな男
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380 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/08(日) 18 40 46 ID NZMVhxQA 誰かユージ攻略本作れよ… 381 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/08(日) 19 35 48 ID T13wnLmc ユージ攻略難易度一覧 ・年下の後輩:難易度S=不可能 ・同級生かつ幼馴染:難易度A=ほぼ不可能 ・年上の大人っぽいお姉さん:難易度Aマイナス=不可能に近い 382 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/08(日) 21 48 58 ID OnxoLMNF ・2~30代の女性 難易度Bプラス=非常に困難 ・4~50代主婦 難易度B=困難 ・年配層 難易度Bマイナス=やや困難 383 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/08(日) 21 59 16 ID BN88om6T 「今度、一緒に遊びませんか?」みたいなのは断わられる。 さりげなく密着しても、あれちょっと邪魔かな?と距離を開けられるが 「好きです。付き合って下さい」と告白されたら二つ返事でOKすると思うぞ。 たぶんその辺のモブキャラ相手でも即OKする。 384 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/09(月) 03 01 31 ID eu1fzHbN いやもー、OKするゆーじが想像できんのだが。 「いいよ、どこに行く?」 っつーベッタベタなオチでかわすか 「あはは。罰ゲーム?」 とか言っちゃうとか。 385 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/09(月) 11 39 55 ID /9w3YK9b 全くユージはとんでもないサディストだよ 386 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/09(月) 23 40 10 ID 2OFaBqmX ユージクオリティは人を孤独にする力 387 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/10(火) 00 16 58 ID FjqiMw1j 1.新学期、「ちこくちこく!」とパンをくわえて走る→真面目なユージはすでに学校。ぶつからない 2.テスト勉強教えてとお願いに突撃→真面目なユージは即下校。居ない。 3.開放の季節・夏休みが勝負→真面目なユージはおじいちゃんの畑を手伝いに帰郷。居ない。 4.体育祭・文化祭・学園祭、これを機に距離を縮めるのよ!→真面目なユージは役員で大忙し。遊べない。 5.クリスマスこそ最大のチャンス!→真面目なユージは冬こそ剣道。遊べない。 6.ば、バレンタインがあるもん!→ユージ「で、コレを誰に渡せばいいの?」 7.こうなりゃ特攻「付き合ってください」→ユージ「罰ゲームですね? 分かります」 8.もういいです
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「タマちゃん、帰ろうか」 もう夕日で赤くなった空は、彼と彼女を照らしている。 「うん」 彼女は彼にそう返事をすると、自転車に乗った。 もうすぐ曲がり角。ここで自分と彼女は分かれる。 「あ・・・」 「どうかした?」 彼女は何かを思いついたみたいに自転車を止めた。 彼も同じように彼女の横に止める。 「学校に宿題忘れてきちゃった」 彼女は口元に手をあてて、困ったような表情をする。 「あちゃーー。でも、剣道部が最後だったから、もう門閉まってるしなぁ~」 彼は頭をクシャッと手でかきわける。 二人は考えると、ユージが手を叩く。 「それじゃあ今から俺んちくる?宿題ってあの英語のプリントでしょ? 俺も一緒だし、コピーして部屋で一緒にやろうよ」 なんていい案だろう。 と俺はそう思ったが、タマちゃんはあまり気のりしなかったのか、あぶら汗を かいていた。 「え・・・・っと・・・それは・・ちょっと・・・」 「どうして?」 不思議に思った彼は予想外の言葉にビックリする。 「ご、ごめん。その・・・ファックスにして送ってきてくれないかな・・・? きょ、今日はちょっと、見たいテレビがあって・・・」 彼は彼女の様子にまだ疑問を浮かべていたが、まぁいいか、と思い わかった。帰ったらファックスで送るよ。といって、彼女と別れた。 ブッブッブッとファックスを送っている音が聞こえる。 「ん~~~~~」 新聞を何度見てもタマキが見そうなアニメやテレビ番組はどこにもない。 「なんで、ウソついたんだ?」 彼は天井を見上げて眉をひそめている。 「どう思う?母さん」 彼は茶碗を洗っている母親にふる。 「そりゃぁあれでしょ。あんた部屋で一緒に勉強しようって言ったんでしょ? 男として見てるんでしょ?タマちゃんはあんたのこと」 少しニヤついた表情でユージのことをみる。 彼は母親のその結論に一瞬固まったがすぐに笑い飛ばす。 「あはは!ありえないよ!タマちゃんが俺を?ないない。ありえないって」 手を横に振って完全否定。 「あんたねぇータマちゃんも女の子なのよ?たとえあんただとしても、あんたは男。 タマちゃんだって異性として思うことは不思議じゃないわよ。意識することもあるだろう し、だから断ったんでしょうが」 意識?タマちゃんが?俺を? ピーーーっと効果音をならし、ファックスが終わった音がする。 「あ、終わった。上いって宿題しよ」 彼はそこで話をきりあげ、さっさと自分の部屋に入っていった。 「まったく、誰に似たのかしらね。あの鈍感息子は」 ため息混じりに母はそうつぶやいた。 ユージは部屋に上がってもまだ考えていた。 宿題も手が入っていない。 母親の言葉が頭をよぎる。 意識・・・か・・・ 彼は宿題をするのをやめて、ベットに腰掛けてクッションをいじくる。 まぁタマちゃんも変わってないといえばウソになる。 『タマちゃんはやめて』とか『つまんないかな』とか、女の子が気にする (?)ようなことをちらほら言っていたきがする。 「タマちゃんも女の子なんだよなぁ」 ん? 彼は自分の言葉にビックリする。 あれ?今もしかしておれ、タマちゃんのこと女として見てた? 「いやいやいや!違うから!そういう意味じゃないから!」 いやまぁでも、キレイになったとかも少しは 「いや!だからちがうって!」 自分の考えに自分で否定するが、どうもそんな考えにいきついてしまう。 彼はあきらめたようにボフッとクッションに顔をうずめる。 クッションの隙間から目を細めてつぶやいた。 「母さんがあんなこというから意識しちゃうじゃないか」 また自分の言葉に驚きクッションを投げつけた。 「だから意識なんてしてないって!」 「うるさいわよユージ!」 「はぁ」 彼は、土曜日の朝練にむかおうと自転車をこいでいた。 昨日はあまり眠れなかった。 「はぁ」 またため息をつく。 すると、ため息の原因。 タマキがユージの隣にやってきた。 「おはようユージくん」 彼女の姿に、ちょっと驚いて、ぎこちなく挨拶してしまう 「おはよ・・・」 「?」 そんな彼に疑問を抱く彼女だが、そのこととは関係ないことを話す。 「昨日はファックスありがとう」 彼女はほのかに笑った。 ドキッ 彼はその笑顔に見入ってしまった ドキッてなんだ!?ドキって! ブンブンと頭を振る彼に、彼女はクエスチョンを浮かばす。 「????ユージくん・・・?」 「あ、いや!なんでもない!」 彼はごまかし風にそういうと前を向いて自転車をこいだ。 「おはよーー」 キリノが朝から二人で登校のタマキとユージに挨拶する。 「おはようございます」 「おはようございます」 二人も同じように挨拶をして、いつもどおり、更衣室で着替えた。 お昼 「あ!そうそう!あしたって夏祭りあるよね!」 サヤがガツガツとご飯を食べながら言った。 「そういやそうだね!あ、じゃあさ!みんなで夏祭り一緒にいこうよ!先生も!」 キリノの提案にみんなは賛成する。 「俺もか?」 コジローはやや不満げにいうため、キリノが説得する。 「やーーでも、あそこただ酒とかあるし「よし!明日の6時!祭りのところにある時計台集合!」 キリノの言葉で行く気満々になったコジローであった。 部活の帰り道。 タマちゃんとお祭り・・・小学生いらいだな とか思いながら自転車をこいでいたユージはほのかに顔を赤らめる。 「あーーー!もーーー!なんなんだこの間から!」 口をへの字に曲げて自分の考えに疑問を抱く。 「わからない」 しかし、その答えは彼自身にもわからない。 して、夏祭り――― ガヤガヤとあたりが騒いでいる。 まぁ、お祭りだからであるのだからであるが。 「遅いなぁあいつら」 男性軍はもう時計台の下についていた。 女性軍は、私たちはちょっと用意しなきゃいけないから、と言って自分たちを待たせている。 ユージは喉が渇いたため、待っている間ジュースを飲んでいた。 時に、男性軍の服は(どうでもいい人はスルー) コジローは真っ黒なTシャツに、ジーパン ダンは白Tシャツに漢と書いた服と、同じくジーパン ユージはカッターシャツに、数字が入ったTシャツと動きやすそうなクロズボンだ。 「おまたせぇーーー!」 キリノたちが、やっと来た。 「遅いぞ」 コジローが腰に手をあてて、起こり気味そういうと、キリノは手をあてて ごめんごめんと誤る。 「おおーー!ミヤミヤ綺麗だぞぉ~~」 ダンが都の浴衣姿を褒める。 ユージもジュースを飲みながらタマキをみた。 「ブハッッ!」 吹いた。 「ゆ、ユージくん大丈夫!?」 ジュースを吹いた彼に歩み寄るタマキ。 咳き込んでいる彼の背中をさする少女の格好は 『バンブーブレード四巻 35話表紙のタマの浴衣姿』である。 「ごほっごほ」 まだ咳き込んでいるユージに、タマキは本気で心配する。 「ゆ、ユージくん。大丈夫?どうしたの?」 タマキはユージに顔を近づけた。 彼はタマキの顔が真近にきたので、顔を赤ら固まってしまう。 「顔真っ赤だよ?熱でもあるの?」 そう言って彼女はユージのおでこに自分の額をくっつける。 ユージは、その場で真っ赤になり、ピクリとも動かない。 「ユージくん・・・?」 「あ・・・ぁ・・な、ななななんでもないって!」 ユージは明らかに動揺を隠しきれていないが、なんとかタマキから離れた。 「そお?ならいいんだけど」 タマキの方を見ず、そっぽを向いている方向にはニヤニヤしたコジローたちがいる。 「ち、違いますよ!?」 「俺たちまだなにも言ってないぞぉ?」 「いってないぞぉ?」 明らかに楽しんでいるような目はユージを追い詰める。 「た、タマちゃん!い、行こ!」 そういって、タマキの手をとり、さっさと屋台を回ろうとする。 タマキは引っ張られるようにユージについていく。 彼女の目先は握られた手。 それを見ると頬を赤らめながらうつむく。 うつむくと自分の着ている浴衣。 変だったのかな・・・・? さっきのおかしなユージの様子に不安になってしまう。 その理由で咳き込んでしまったのか訊きたかった。 「ユージくん」 「な、なに?」 彼を見上げて言った。 「この浴衣、どう?変かな・・・?」 そう不安げに訊くと彼はえ・・・、と言って立ち止まる。 「え・・・き、キレイだよ」 彼女は目を見開いた。 「浴衣」 最後の言葉に落胆。 どうしてこの幼馴染は一言多いのだろうか。 「そう・・・浴衣・・浴衣がキレイなんだ」 ふくれっ面で前を見るとユージの手を放してしまう。 「・・・・」 ズキッ ユージの胸の奥が痛んだ。 なんで手離すんだよ。 ユージはまたタマキの手を握った。 「え・・・」 「人ごみが多いんだから」 彼の言葉にまたふくれっ面をすると、怒り気味で彼女はごめん、と誤る。 なぜ彼女が怒っているのかはちょっと想像がついた。 口を尖らせている彼女が、少し面白かった。 ふっと笑うと彼女は何笑ってるの、と不機嫌そうに質問する。 「タマちゃんも可愛いよ?」 そういうと彼女は見る見るうちに顔を真っ赤にする。 しかし、今思うと、自分の言葉に顔を赤くする。 何をいってるんだ。俺は。 左手で口を押さえ、赤面した顔を隠すように上をむくと、 さっきより握っていた彼女の手が強くなったように感じた。 チラッと見てみると、彼女も自分と同じような表情をしている。 しかし俺は、その表情も嬉しかったが、さっきみたいに 手を放さず、強く握ってくれたことが、何よりも嬉しかった。 「ねぇタマちゃん。射的しようか射的」 射的の屋台び指を刺した彼に彼女も賛成する。 「うん!する」 元気よく返事をした彼女は屋台のおじさんにお金をだして、 狙いの商品を撃とうとする。 が むなしくもタマキのタマは全はつ外れた。 「あ~あ残念。彼女。」 おじさんが残念そうに言っていない顔でタマキを見つめると、 少しシュンっと頭を下げて悔しそうに目をつむる。 そんな彼女を見て彼はおじさんにお金をだした。 「はい。おじさん。一回」 「お!今度は彼氏かい?いいよ!はいよっ」 そういって弾と銃をわたすと、ユージがタマキに視線を移す。 「あれだよね」 「え・・・う、うん」 彼がタマキが何度も挑戦して失敗した商品に銃を構える。 剣道では面で見えない彼の真剣な目に、タマキは彼の方に見とれてしまう。 パンッ 「お・・・」 「はい、タマちゃん」 彼はそう言って、タマキに商品を渡した。 一発であてた。 「おおーーー!今時熱いカップルだなぁーー!」 おじさんの余計な言葉に周りのみんなはユージとタマキに視線をうつす。 その場はまだユージがタマキにプレゼントを渡そうとしている最中だった。 「あ・・・ありがと・・ユージくん」 その視線に顔を真っ赤にしながら受け取るタマキ。 同じく顔を真っ赤にしてあげるユージ。 ユージとタマキはその辺いったい、チラチラ視線を向けられて歩く。 「はぁ・・・」 やっと落ち着いた視線に彼は息をつく。 「あ・・・もう九時・・・」 「あーー本当だ。そろそろ帰ったほうがいいね」 ユージも自分の携帯を見てそうつぶやく。 「じゃあ俺からキリノ先輩にメールするよ」 そう言って彼はメールをうつ。 彼はメールを打ち終わると、行こうかといって歩き出す。 これといってかなり気まずい帰り道。 彼も彼女も何か話題を探すがうかばない。 二人とも違う方向を向いたまま、帰って行く。 というか、心臓にいたい。 彼はそう思いながらチラッと彼女を見てはそっぽを向き、の繰り返し。 彼女はずっと前を向いている。 前だけを見ている。 「た、タマちゃん」 いきなり話しかけられた彼女はビクッと肩を震わす。 「な、なななに?」 動揺を見せて彼にふりむくと、彼は違う方向をみて赤い頬をポリポリと人差し指で かきながら、いいにくそうに言った。 「ら、来年は・・・二人でいこうか」 言ってからものすごく赤くなった彼は恥ずかしさを隠すように空を見上げた。 「うん」 笑って返事をした後、ユージとタマキは一緒に手をつないで帰った。 END
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待ってろー 邪悪な闇をついてー (略) しかしこのとき誰も気付いていなかった フラグクラッシャー・性欲皆無のユージが頭を強く打ったことで 性格が反転してしまっていたことを! 言わば中田勇次リバース!ブラボーだ!(エロパロ的な意味で) 次の日、練習に参加しようとしたユージであったが、みんなに止められて見学に留まった。 「サヤ先輩、ちょっと……」 素振りの際、サヤを呼び止めたユージは、サヤの後ろにまわると 「握りはもうちょっと……こう、絞めて、あと肩の力を抜いて…」 「あ…うん…」 サヤの耳にユージの息がかかる。サヤの頬に赤みが増すのをタマは見逃さなかった。 その日、タマのサヤに対する可愛がりは想像を絶するものであったという。 「礼!」 キリノの声で練習が終わる。タマはイの一番にユージに声をかけようとした。 「ユージくん、一緒に帰ろ…」 「東さん、よかったらこの後勉強教えるよ。なんか部活してないから気力余っちゃっててさ」 ユージはタマのフラストレーションが溜まっていくのを横目に確認しながら東の返事を聞いていた。 (簡単に部屋にあげちゃうんだな……) 東のガードの緩さに裏返ったユージはほくそ笑んだ。 小二時間ほど数学を教えた後で、ユージは背伸びをする。 「う~ん。そろそろ休憩にしようか?」 「え…で、でも後二問でこのページも終わるし…」 「同じ教科ばっかりやっていても頭が疲れちゃうんだよ」 「じゃ、じゃあ今度は英語を…」 「同じ勉強するにしても右脳を使う勉強にしたら効率がいいかもね。 英語じゃなくて、音楽とか、美術とか……保険体育とか」 「でも、それは試験にでないし……」 「そうかな?洋楽で英語覚えるとか、美術で歴史を覚えるとか、アプローチを帰ることも大切だよ? 発声練習してみない?英語、発音できるようになると単語も覚えやすくなるって言うし 剣道だって気合いが増せば体がノビノビ動くようになって強くなる 一石二鳥じゃない?俺、発声がよくなるマッサージを知ってるんだ」 東には発声がよくなるが、頭がよくなるに聞こえたのは間違いない。 コクコクとバネ仕掛けの玩具のように首を振る東に ユージは笑いを堪えながら、手を延ばした。ささやかだがタマよりは大きいその膨らみに。 それからの東はなすがまま、キュウリはパパ。 胸を揉みしだかれ、ヘソを穿られ、ついには秘所を掻き混ぜられた。 さすがにこれはおかしいと抗議すると 「胸って揉むと大きくなるって言うでしょ?キリノ先輩を見てみてよ。 大きいよね?そしてキリノ先輩は成績がいい。ということは……」 とアッサリと説得されてしまう。 さらにユージブレードを曝け出したのには貞操の危機を感じ抗議するも 「タンパク質は頭をよくするのに必要な栄養素だよ? 俺は東さんのためにわざわざタンパク質をあげようとしてるのに……」 傷ついた顔をするユージだが、ミノフスキードライブ搭載により理論上亜高速まで加速する ゴールドフィンガーで、東のお豆さんを扱きまくっていた。 最後には「ユージくん、頭の弱いサトリにユージくんの精子ください!」 とまで東に言わせたユージは、みなみけ。おかわりという感じに二連射。 完全に東を陥落させたのであった。 裏返ったユージは東だけに飽き足らず、キリノ、サヤ、町戸五人衆にまで手をかける。 タマちゃんにはあえて手を出さない。むしろタマちゃんから求めさせる為に! デスアーマーユージの姦計にタマちゃんもなすすべもない! 「ユージくん……お願い、昔のユージくんに戻って」 涙を浮かべて剣道着を脱いでいくタマちゃん。 これは間違いなく正気に戻るフラグ! 今まで数々のフラグをクラッシュしてきた素ユージならば効かなかったろう! しかし今のユージは裏返ったユージ!キスダムユージ! 「タマちゃん!」 「ユージくん!」 こうして結ばれたタマちゃんは後に中田氏になったのでした。タマ気持ちいい!ユー地味! おしまい
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「跳躍素振り100本、始め!」 疲れた。 か弱い女の子にこんな運動をさせるなんて、練習メニューが間違ってる。 なんて口に出したら監督に怒られるだろーなー…… 「はぁ、はぁ…」 ……女の子の私はいいとして、このくらいで息を切らしている男子ってホント駄目。 弱いし、情け無いし、格好悪いし。 「面つけ!」 「「「「「はい!!」」」」 「青木ィ、相手してよ」 小西さん、県北大会があってから暫く練習休んでいたけど、今日はサッパリした顔して部活に顔を出した。 ふふん、小西さんは自他ともに認める東城高校のNo1だけど、今なら私でも勝てるかも知れないね。 私には朧蜜蜂もあるし!! ふふ、私の朧蜜蜂は十八もあるのよ ふふふ、あの室江高校の代表決定戦で決まった朧蜜蜂だってさらに改良してあるんだから! 「いやぁぁぁあぁ!!!」 「やぁぁあぁぁぁ!!!」 小西さんが尺取り足で距離を詰めてくる。 (今だ!!) 「朧蜜蜂・旋!!」 朧蜜蜂にSの字の動きを加えた改良技!! 「メーン!!」 ……アレ? 「青木、何、今の?目の前でウロウロしてさ、そんなんじゃ打ってくれって言ってるようなもんじゃない」 そんなぁ……朧蜜蜂にそんな弱点が存在したなんてぇ! 「ホラ、構えなよ。次は真面目にやんなよ」 「………」 「なんだい?」 「小西さん、やる気ですね!」 「ま、まあね。次の昇竜旗で、またやりたいんだよ。ホラ、アタシに突きを入れた子のいる……」 室江高校か。 そういえば、室江高校って男子いないのかなぁ…… 「男子?あれ、でも小西さんとやった子の足にさスプレーかけてた男の人居なかったっけ?」 寺池さん、意外と記憶力いいですね…… 「でもそれってマネージャーなんじゃない?」 「そーかもね、なんか地味だったし」 マネージャーと地味は関係ないんじゃ…… 「私しってるよぉ。彼、多分選手だと思うけどなぁ」 「おっと、井口っちん、彼とは爆弾発言かーー!!」 「ち、違うよ、同じ中学校だったんだよ!剣道部だったし。一応、県大会ベスト8だったよ」 「マジで?強いじゃん」 万年一回戦敗退のウチの男子とは大違いだねぇ…… 「名前は?名前は?」 「えっと……アレ?」 「忘れたの?ひどいわー」 「さっき地味って言ったの誰だっけ?」 「思い出した!確か田中勇次、ユージ君だよ!」 「小西さん、まだ素振りしてたんですか?もうみんな着替えちゃいましたよ?」 「ああ、悪いね。道場の鍵は私が締めておくからさ」 小西さんやる気だなぁ……さっさと返っちゃった男子とはエライ違いだ。やっぱりウチの男子にロクなのいないや。 ┏━━━━┓ ―― ┏━━┓┃手地家お┃ / ヽ + ┃ユそ┃┃伝味にじ ┃ /i| ||i| |il |li l| |l | + ┃ l の ┃┃っに行い ┃ + /== == l|┐/ + ┃ジこ┃┃て畑っち ┃ + ヽ_ ∇〃_// ┃はろ┃┃いをてゃ ┃ + + /T==7 ~ゝ + ┗━━┛┃た ん ┃ /| || ////ヽ+┃ の ┃ + く _| || / i/ |i +┗━━━━┛ ノ L||L i/___| l / 「`ヽ-―┘ | i / ノ_,|l――-' i / / ~」______」 |// / /| i | //~ / //| i | ヘ // / // | i | ゜ | i | | ヽヽ ヽ . ヽ | i | ヽ ヽ\ ヽ | i | ヽ ヽ\ ~~^^^ ヽ/^^^^^~~~^~~~^^^~~~~~^^^~^^^~~~~^^~~~ ~~^^~~~^^ ~~^^^~~~~ ~~^^~ 昇竜旗大会会場にウチはバスを借りて到着。 前は現地集合だったみたいだけど、最近は成績良いから部費も学校から結構降りてるらしい。 監督は女性なのに妙にバスの運転が似合ってた。 なんていうか……男気? 2○才独身・彼氏無し。剣道と教師一筋って感じ。ちょっとカッコイイけど、ああはなりたくない。 彼氏……私だって欲しいなぁ…… 個人戦の受付に並ぶ。前の人、金胴に白胴着だカッコイイ! 秀玉高校か……いーなー、ウチもああいうお揃いの防具付けたいなー 「青木、前進んだよ」 小西さんにせっつかれて、私は列を進んだ。そういえば室江は参加しているかなぁ? 噂をすればなんとか。名簿に名前を書いて列を外れた丁度その時、室江のあの小さくて強い子が体育館に入ってきた! 「…………」 うわー、小西さんの目が開いたよ!燃えてるよ小西さん!!ちょっと怖いよ! あ、あの子の隣、男子だ。防具付けてる。やっぱりマネージャーじゃなくて選手だったんだ。 手を振って室江の人達と別れていった。男子の登録は別の入り口だもんね。 ふーん……あの人強いのかなぁ? ううぅ、小西さんと同じタイミングで試合のせいで、みんな小西さんの応援に行っちゃったよぉ…… 「やぁぁあぁ!!」 成明高校か……多分初心者だなぁ。動きがぎこちないや。試合慣れしてない感じ。 「メェーーン!!」 「コテェェーー!」 デバナを挫いて小手を獲る。面か。初心者は獲りやすそうな小手でくると思ってたんだけど 素直な子なんだろうな。それに一生懸命練習したんだろう、キレイな面だった。 「(ゴメンね……)、新・朧蜜蜂・旋!!」 赤旗が揚がる。私の二本勝ち。 井口っちんは鎌崎高校の近藤って人に負けちゃったみたい。他はみんな一回戦は抜け。 暫く試合も無いし、一応、男子の応援でもしようかなー。 「ねえ、向こうにいるの室江の小っさい子じゃない!?」 「あーホントだー」 「ってコトはウチの相手って室江の男子?」 試合会場では私から見ても一発で判るぐらい、ウチが追いつめられていた。 ホント、ウチの男子ってダメダメ。 「う……やぁぁあ!メーーン!!」 「メェェェン!!」 「うわ…」 面打ち落とし面だ……。あの人、強い! 「凄いじゃん」 「やっぱ男子の試合はこう、パワフルじゃないとね!」 「ウチの男子が弱すぎるから、ああいう難しい技も決められちゃうんだけどねぇ」 いつの間にか小西さんまで加わって、室江高の男子の話題で私達は持ちきりになっていた。 横でウチの男子がボロボロに扱き下ろされて涙目だったけど 「朧揚羽!!」 ふふふ…二回戦も順調勝ち!私の十八の技の一つ、朧揚羽も決まって絶好調!! 「やるじゃないか、青木。でもさっきのすり上げ面、ちょっと斜めから入って強引だったね」 何言ってるんですか、あの逆袈裟から入るから朧揚羽なんですよ、小西さん! 「私、今日絶好調ですよ!準々決勝で小西さんと勝負するつもりですから!!」 「そうかい、頑張ってね。アンタの次の相手強敵だよ。私も絶対準々決勝までいくつもりだけどね!」 「はい!!」 ふふふ……小西さんは知らないだろうけど、実はこの日の為に対小西さん用の般若蜜蜂っていう必殺技を考えてきたんだから!! みんなビックリするだろなー、私が小西さんに勝ったら!下克上ってカンジ!なんちゃって! さてと、三回戦の相手は…… 「あ、室江高校だ!室江高校の川添さんかぁー……川添!?」 アレ?どこかで見たような聞いたような…… 「青木先輩、次試合ですよ!」 あ、面付けなきゃ…… 「始め!!」 「やぁぁああ!!!」 ひぃぃ!!やっぱりあの小さくて強い子だぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 「メェェェェン!!」 うぅ……朧蜜蜂を出す暇もなかったよぉ…… 「あの、小手落としましたよ」 え? 「はい」 あ、室江高校の男子の…… 「あ、さっきタマちゃんと試合した人だ」 「え、は、はい」 見てたんだ…… 「前にキリノ先輩とも試合したコトもあったでしょ?攻撃に移るとき、すこし足捌きのタイミングが変わるから覚えてたんだ、俺」 お、朧蜜蜂のコトかな? 「あれ、なにか名前付けてたよね?」 え?ええ!?わ、私もしかして声に出してた!?! 「えっと確か……朧…朧……」 やめてーー!!恥ずかしいーーーー!! 「朧豆腐?」 「朧蜜蜂です!!」 あ…… 「そうそう!朧蜜蜂!!」 死なせてー!もう死なせてーー!!! 「カッコイイね、朧蜜蜂」 「え……えぇ!!」 「あ、俺もうすぐ試合だから。じゃ…」 ポカーン…… ……… …… … 私の朧蜜蜂をカッコイイって……違う、違うよあの人!ウチのダサヨワヘボ男子部員とは全然違う!! 剣道強いし、センスいいし、顔は……地味だったけど悪くないし!! 名前…なんて言ったっけ?たしか井口っちんの話しだと……田中勇次?ユージ君か! あ、いきなり下の名前って失礼かな? 「みーたーぞー」 「うわっ!?」 「青木ぃー何時の間に他の学校の男子と仲良くしてぇー」 違いますよ、寺池さん!? 「顔真っ赤」 それは朧蜜蜂を……うう、言えない 「私達、小西先輩の応援にいくけど……いいよ?青木は彼の応援にいっても?」 佐藤さん、目が笑ってないよぉ…… そのころユージは 「タマちゃん、次勝ったら鈴木さんとだよ、頑張ってね!」 「うん、ユージくんも頑張ってね」 違うのに!全然違うのに! 彼とは初対面なのに!別に付き合ってる訳じゃないのに!! 「止め!反則1回」 ……って、私見に来ちゃってるしぃ!! 相手の人、小さいな(小さいってレベルじゃない気がするけど)ーって、相手も室江高だ。 へぇ、同校対決なんだ。室江の男子って強いのかな……? 「ダンくん~頑張れー」 室江の人達だ。小さい人の方を応援している。 ユージ君の応援はしないの?どうして? 試合はユージ君の方が優勢だ。だからなのかな?でも一人ぐらい…… わ、私が応援しちゃったりしたら……?で、でも私は全然関係無いし!! でもでも、私が言っても誰も気付かないと思うし、応援するぐらいなら…… 「うおぉああぁーーー!!!」 「一本!それまで」 あ……試合終わっちゃった。 「青木センパーイ!次、小西さんの試合ですよー!」 信号機トリオに女子の試合会場に連行された私。五回戦ともなると連戦という状況もあったりして、小西さんは初手から疲れが見えた。 終始劣勢の小西さんに、私達の応援も力が入る。試合は延長に突入した。 手拭いがズレたので小西さんはタイムを取って、面を着けなおしていた。 「あれ?」 なんだか会場は奇妙に静かだ。 「………!」 こ、小西さんが目を開き、第三試合場を睨んでいた。 「室江のあの子だ」 第三試合場で、川添さんが突きで相手を吹き飛ばしていた。小西さんの時と同じように……!! 凄い、やっぱりあの子の突きは凄い。私が朧蜜蜂だとしたら、あの子は朧猛牛だ。 「ふぅ…ふぅ…」 小西さん震えてる…!?思い出してるのかな?前の試合を…… 「……(ニヤ)」 笑った? 結局試合は小西さんが引き面を打たれて負けてしまった。 体力負けというカンジだったので監督も敢えては怒りはしなかった。 「ふー…」 信号機トリオが勝ってきたポカリを飲んでいる小西さんに、さっきの試合のコトを訊ねてみた。 「丁度目に入ったよ、アノ子が突きで相手の子から一本とるの」 「小西さん……」 「そしたらさ、ガラにもなく緊張しちゃって。だって、あと一回、目の前の相手を倒せば次はアノ子と試合できる ……そう思ったらさ、奮えてきてね。肩に力が入っちゃったんだよ。うん、でもまぁ、悪くなかったね今日は。 全力出したよ。悪かったね青木、準々決勝まで進むって約束、守れなくてさ」 「あはは、私も準々決勝いく前に負けちゃいましたし」 川添さんは次の試合も二本勝ちで進んでいった。向かうところ敵なしって、ああいうのを言うんだろうなぁ。 バナナミルクと、はちみつレモンと、ココア……どれにしようか? そうだ!三つのボタンを同時に押して出てきたヤツにしよう!!名案!! 「えい!!」 「あ、朧蜜蜂さん」 「へ……」 「あ、覚えてないですよね?さっき小手拾った……」 「ユ、ユ、ユ…ユージくん!?」 みられたーーー!!なんか恥ずかしいところみられたーーーー!!! 「あ、覚えてた?でも、俺、名前言ったっけ?」 しまったーーぁ!!つい下の名前を!! 違うの、そうじゃないの、たまたま井口っちんがユージ…田中くんと中学の時一緒で…… って、そんなこと聞き出してる私って、どう思われちゃうのよ!?監督みたいな男日照りじゃない!? 「あの、朧蜜蜂さん?」 「は、はひ!」 もうわかんないよー。頭グルグルするよー。 は!?グルグル!?これだ!!新しい朧蜜蜂に必要なのは回転だ!!! 「ありがとう!ユージくん!!」 ガッチリ彼の手を握る ……ってぇぇぇぇぇぇええぇぇぇ!!!!!?!?!! うわ、うわぁ、ぅわあ……いきなり手握っちゃった。しかもまたユージくんって呼んじゃった。 変な人だよ。これじゃあ変な人だよぉーー 「あの、自動販売機、アタリが出てるよ?」 「え?」 「いいの?ジュース奢ってもらっちゃて?」 「は、はい。どうせタダだし!ヒントくれたし!」 「ヒント?」 「な、なんでもないです!」 なんで?なんで私、二人で並んで座ってるの!? 「あ、あの、試合は?」 「あはは、負けちゃった。もうちょっとでメダル貰えたんだけどなぁ」 「ご、ごめんなさい!!」 どうりで防具つけてないと思った…… 「ううん、別に勝ち負けは気にしてないから。強い人と闘えて、全力出せて、楽しかったよ、今日は」 あー小西さんと同じようなこといってる。 「あの、試合みてました。室江高同士の試合。室江高って男子も強いんですね」 私が感想を述べると、ユージ君は少し複雑そうな顔をした。 「女子も強いです。あの……川添さん」 「タマちゃんは強いよねぇ」 「タマちゃん?」 「あ、川添珠姫って言うんだ。愛称はタマちゃん。タマちゃんはね…… ユージ君とは決勝戦が始まるまで、ほんのちょっとだけどお話をしました。 小西さんと川添さんが前に試合したことがあったから、二人の話が多かったかな? 「あのさ、もしかして青木さんって二年生?」 「え…はい、そうですけど」 「ああ、ゴメン!俺より先輩だ」 「え……」 ユージ君、一年生だったんだ…… 井口っちん!なんで教えてくれなかったのーー!! 「べ、別に敬語とか、使わなくていいですよ!わ、私のほうが剣道弱いし」 「え……そりゃ、一応男と女だし……」 「き、気にしなくていいんです!私が年上とか!!」 「え…う、うん」 一気に捲し立てたら、意外と押し切れた。 は!?こ、これは……佐藤さんが言っていた。恋愛は押して押して押しまくれって!!あの人彼氏いないけど!! 「あ、あの!メ、メ、メ、メ、メ、メ、メアド交換しない?もっと話したいことあるし!!」 言った!言っちゃった!私、言っちゃった!! 「うん、いいよ」 あ、アレ?なんかアッサリ…… 「俺も他の朧蜜蜂知りたいし」 なぁーーーー!!!そこ!?そこなのぉぅ!? 恥ずかしい!!でもちょっと嬉しい!!! 赤外線でお互いのメアドを交換。 うーん……それにしても年下かぁ……年下…… 「それじゃあね、青木さん」 「あ、はい!メールしますね、田中さん!!」 「………」 アレ?ユージ君、なんか固まってる? どうして?私何かしたっけ? も、も、もしかして、ユージ君って呼んで欲しかったとか!? そ、それって、それって……ど、どうしよう私!どうしよう!!! 「あ~お~き~…」 「はい!?」 呼ばれて後ろを振り返ると、寺池さんに井口っちんに佐藤さん…… 「お前~こっそり年下の男とメアド交換だと~」 「う~ら~ぎ~り~も~の~」 「朧蜜蜂のくせに~」 あぇえ!?なんで朧蜜蜂知ってるのぉ!? 「アンタ、練習の時しょっちゅう叫んでるじゃん」 うそぉ!?小西さん、それホントぉ~~!?! 「一年ー!青木を連れてけーーー!!」 「「「はーい!!」」」 こうして私は信号機トリオにドナドナされていった、マル。 まさか私の朧蜜蜂をみんな知ってたなんて…… 恥ずかしい!!恥ずかしすぎるッ!! 家に帰ってベットの上で悶えてる私。シーツがグシャグシャだ。 「はぁ…はぁ……」 止めた。シャワー浴びたばっかりなのに、また汗かくなんてばかばかしい。 「…………」 そうだ、ユージ君にメールしよ! ユージ君なら朧蜜蜂のセンスを分かってくれるもんね。 えーっと、タ…タ…タ…… アレ? おかしいな?タ行に名前がない。 いいや、登録順から探して…… 中田勇次 …………… ………… ……… ……田中じゃなくて中田じゃねーか、井口っちんのドアホゥ!!
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「そんなこともあったかな。」 合同練習に向かおうと、駐輪場で防具を自転車の荷台から下ろしながら一人つぶやくと、 「何をブツブツ言っているの?ユージくん。」 と、同じく自転車から防具を下ろしている最中だった彼女が、たずねてきた。 「いや、一年前のこの日を思い出してね。」 彼女に苦笑いしながら答えると、彼女はニコッと笑って答えた。 「そうだね、あれから一年だね。うれしいな、この日を待っていたんだ。」 「なんで?」 いくらイベント好きの彼女といえど、ここまでこだわる理由がわからなかった。 「だって、剣道が強くて、こんなにカワイイ男の子が、わたしの彼氏だって、 みんなに見せつけることができるんだもん!だから、がんばってね、ユージくん。」 そう言うと、彼女は俺の鼻の頭をぴたっと押さえた。かなわないなぁ、と苦笑すると、 俺たちを呼ぶ声が聞こえてきた。 「おーい、ユージぃ。みんな集まっているぞ。」 「ゴメン、栄花くん。今行くよ。」 「青木ぃ、監督がカンカンだぞ。早く来い!」 「えっ、わわわっ、今行くよっ!」 そんなこんなで合同練習はスタートした。一分の練習を除いて、 男女別で行われるから、彼女と顔を合わせることも少ない。 俺は二年生だから一年生の指導をしなくてはいけないし、 三年生相手に掛かり稽古で立ち向かっていかなくてはいけないしで、 道場内で彼女に声をかけることもなく、午前の稽古を終えた。 やがて昼食の時間になった。道場内は飲食禁止だから、みんなゾロゾロと 出てきた。風通しのいい木陰には、すでに何人かの輪ができている。 その中の一つに室江のメンバーを見つけて、俺は近づいていった。 「ありゃ、ユージくん。遅かったじゃないの。ほら、ここどうぞ。」 キリノ先輩が言う。それを遮って、サヤ先輩が言う。 「何言ってんのキリノ。ユージくんは、ほら…」 「あ、そうか、青木さんと…」 軽く左手を挙げて、先輩たちを拝むようにして言う。 「スイマセン。そういうわけなんで、今日は…」 「いーよ、いーよ。行ってらっしゃい。」 先輩たちの声に送られて、室江の輪を離れる。朝はドタバタしていたから、 どこでご飯を食べているか決めていなかったから、彼女の姿を求めて、 弁当箱とペットボトルをぶら下げながら、あちらこちらの輪をながめていく。 しばらくウロウロしていると、自動販売機の前で彼女を見つけた。かがんで 飲み物をとろうとして、なかなかとれないのか、ポニーテールがゆらゆら揺れる。 とれたかと思うと、あわててとったのか、缶が取り出し口から離れて、俺の 前へ転がってきた。それを拾い上げて、彼女に渡す。 「はい、そんなにあわてなくても…」 「えへへへへ。だって、午前中は一度も話せなかったから、早く会いたくて。」 時々ナチュラルにこんなことを言われる。本当に年上なのか?と首をひねりたくなる一瞬だ。 でもまぁ、素直に俺に好意を持ってくれていることをよろこぼう。 俺たちは道場と反対側の植え込みに空いている木陰を見つけて、腰を下ろす。 食べ進みながら、あれこれ話をする。遊びのこと、趣味のこと、勉強のこと、 剣道のこと。さすがに3年生だけあって、いろいろ思うところがあるみたいだ。 知らなかったことをいろいろ教えられる。さすが年上の彼女だな。かと思うと、 さっきみたいにとてつもなく甘えてくる。そう、今、彼女は、目を閉じて 「あーん」の体勢になっている。観念した俺は、出汁巻き卵を箸にとると、 彼女の口元に運ぶ。 「うん、おいしい!ユージくんは何をやってもできるねぇ…」 満足そうに笑う彼女を見ると、ホントに年上なのかと考えさせられる。誰かが 言っていたけど、年上の彼女か、うんと年下の彼女を持つのが男のステイタスだと。 そうすると、俺は二重の意味で恵まれているのかな。と考えていると、 また鼻の頭を押さえらえた。 「こりゃ、ユージくん。何か考え事をしているな?」 「んー、ちょっとね。ゴメンね。」 「ウン。わかればよろしい。でも、罰として、午後の練習試合は連勝すること!」 「え、何でまた急に…」 「朝も言ったでしょ。みんなにユージくんの強さを見せつけるのだぁ!」 そう言うと彼女はガッツポーズを決めた。俺は苦笑いしながら答えた。 「なるべく善処しましょう。」 やがて午後の部、練習試合が始まった。練習試合は学校別総当たりで行われる。 どうもこの合同練習に来ている学校は、女子のレベルはそこそこ高いけど、男子の レベルはどうか…という点が共通している。とはいうものの、鎌崎の岩堀さんなど、 時には、「強いな」と感じる人もいる。かといって、弱い相手だからと言って、 見くびってはいけない。全力で戦ってこそ、相手への礼儀。そう考えながら、 一つ一つの試合を全力で戦っていく。 「ふうっ。」 しばらく試合と試合の間にインターバルがあるので、面と小手を外して一息つく。 水分をとってトイレに行こうかと、道場の外に出ると、彼女がいた。 「えらいえらい。ちゃんと全勝で来ているね。」 そう言うと、俺にポカリのペットボトルを渡して、頭をなでなでする。 ポカリを一口飲んだ後、逆に彼女に尋ねる。 「そっちはどうなの?」 「あーっ、見てくれていないんだ。」 そう言って頬を膨らませる。 「いや、全勝のはずだから、聞くまでもないと思っていたけど、念のため。」 そう答えると、 「ウンウン、わかっているじゃない。でも。」 「でも?」 「次の相手はね、室江の大将の子なんだ…」 「あ、タマちゃんか…」 これは彼女には悪いけど、分が悪いだろう。そんなことを考えていると、 彼女は、またまた俺の鼻を押さえながら言った。 「負けると思っているでしょ?」 「い、いやそんな…」 「いいよ、わたし自身不安なんだ…だから、精神安定剤をちょうだい?」 「精神安定剤?」 「これだよっ!」 そう言うと、ペットボトルをひったくると、ポカリの残りをゴクゴクと飲んだ。 「えっ、へっ、へっ。間接キス…よし、これで元気が出た!」 小学生みたいなことを言うと、彼女はダッシュで走っていった。一人残された俺は、 「ホントに3年生かなぁ…」 とぼやきながら、トイレのドアを開けた。 道場に戻り、試合の進行表を見る。どうやら、4試合後くらいらしい。よかった、 クタクタだから、休憩が少しでもあるのはありがたい。ついでに女子の進行表を見ると、 次の次が彼女の試合だった。よし、いっちょう応援しますか。そう考えて女子の 会場へ足を運ぶ。 会場に着くと蹲踞している姿が見えた。よかった、これから試合開始みたいだ。 女子の試合に男子が顔を出すのは、恥ずかしいものがあるので、隅から顔を出す。 試合の中身は、彼女には悪いけども、タマちゃんが優勢だ。タマちゃんが攻めて、 彼女が守るというパターンだ。よく防いでいるものの、追いつめられて前に出るしか なくなった。このまま下がっていけば、じきに場外で反則だし、どうするかと思ったら、 彼女と目があった。軽くうなずくと、彼女の目が光ったような気になった。 (よし、これで元気が出たかな) と思っていたら、場内に大きな声が響いた。 「朧蜜蜂!!!」 間が悪いことに、ガヤガヤしていたのが一瞬静かになる、いわゆる「天使が通る」 時と、それは重なった。 「は?」 「なにそれ?」 違い意味で場内がざわめき出す。彼女はすっかり動揺したのか、固まっていた。 それを見逃すタマちゃんではない。立て続けに二本を奪って勝敗は決した。 礼を終えると、彼女は面もとらずに会場を飛び出した。追いかけていこうと思ったら、 岩佐くんがよぶ。 「センパイ。次、試合ですよ。」 「え、あ、うん。」 そう答えると、彼女のことは気になったが、試合が済んでから探せばいいと思い、 会場に向かった。 試合を終えて、面と小手を外す。彼女を捜そうと道場の外に出たら、東城の大将、 えーと、小西さんだっけ?とバッタリ出くわした。 「あ、あの、青木さんは?」 「ん?こっちも探しているんだが…」 「そうですか、スミマセン!」 「ちょっと待って。」 「なんですか?」 「青木だけど…」 「はぁ。」 「練習も真面目にやるし、勉強もしっかりやっている、気だてもいい…」 「…」 「ただ、あいつは思いこみが激しすぎるきらいがある。」 「そうですね。」 苦笑しながら答える。小西さんは一歩俺の方に足を運ぶと、 「今日は君の試合を見せてもらったけど、まっすぐで癖のない剣道をしているね。 そんな風にまっすぐあいつにぶつかってやってほしい。どうせ、あいつのことだから、 どこか隅っこの方で思いこみに苦しんでいじけているはずだ。それをほぐして やってほしいな。」 そう言って真剣な表情をした。いろいろウワサはあるけど、友達想いのいい人なんだな。 そう思うと、俺は、 「わかりました。ありがとうございます。」 といって、道場の外へ出た。 東城の人たちに聞くと、カバンはまだ残っているから、着替えは済ませていないし、 帰ったわけでもないだろうということだった。駐輪場へ行ってみると、自転車が まだ止まっているから、そのまま帰ったわけでもなさそうだ。まだ敷地内にいるのかな と道場の周りをウロウロしていると、弓道場へ通じる道に靴が片方落ちているのを見つけた。 (こんなところに?って、これは…) 彼女の靴だ。走ってきたうちに脱げて転がったのだろう。弓道場の方へ足を運ぶ。 ところが弓道場はシャッターで閉鎖されていて、誰もいない。おかしいなと首を ひねりながら道場に戻ろうとすると、道場の影にもう片方の靴を見つけた。 よく見ると、道場の壁に沿って獣道があった。そこへ入っていくと、小さなプレハブの 小屋を見つけた。 (まさかなぁ) と考えながら、そっとドアを開けて中を覗く。積み上げてあるマットに顔を伏せて、 彼女はえぐえぐと静かに泣いていた。 「探したよ。」 静かに声をかけると、彼女はビクッと肩をふるわせたかと思うと、固まった。 ポニーテールの揺れも止まる。静かに彼女の横に腰を下ろす。 「せっかく、かっこいい決め台詞を言ったのに…見せてくれないんだから。」 そう言うと、彼女は顔を上げる。涙顔が赤くなる。 「も、もう、ユージくんまで、わたしをからかって…」 「え、からかってなんかないよ?」 「だって、せっかく筐底に隠していたのに…」 「そうそう、それそれ。」 「え?」 「『筐底に隠す』って、胸の奥にしまい込んでおくっていうことでしょ。 一年間青木さんとおつきあいしてきたけど、ときどきそんな表現を したりするよね。」 彼女は思い当たる節があるのか、うつむく。 「そんな文語的な、時代がかった表現がでるくらいだから、自分で何かシナリオを 考えて、そのシナリオを演じているのかなと感じていたけど。まさか剣道の 技まで考えているとは思わなかったけど。」 しばらく場を沈黙が支配する。先に彼女が口を開く。 「でも、たかだか脚さばきにそんな名前を付けているなんて…」 「なんで?かっこいいじゃん?」 彼女がまた顔を上げる。 「俺って、近くに道場があったからと言うのもあるけど、ブレイバーシリーズに 影響を受けて剣道を始めたというのもあるんだよね。だから、昔はブレイバーごっこで 決めポーズもしたし、おばあちゃんに市川○蔵の眠○四郎シリーズを見せられて、 円月殺法をやったりしたよ。」 そう言って、彼女の竹刀を手に取ると、静かに円を描く。 「だから、自分で新しく技を考えて、かっこいい名前を付けるなんて、すごくあこがれるよ?」 彼女はぷぷっと笑うと、静かにつぶやいた。 「ありがとね、ユージくん…わたし、さっきまで、ずっと悩んでいたんだ、 『変な女だ』ってユージくんに嫌われたらどうしようって。」 「そんな、何で嫌わなければいけないのさ。」 「だって、こんな必殺技を48種類も考えているような女なのよ?」 「48も?スゴイじゃない!まるで相撲だね。」 訳の分からない励ましの言葉をきくと、彼女は今度はけたけたと笑った。 そして落ち着くと、 「ホントありがとう、ユージくん。こんなわたしの隠れた趣味を 受け入れてくれて。ウン。元気が出た。」 そう言って、手を伸ばしてきた。 「起こして。道場に戻らなきゃ。」 手を差し出して引っ張り上げようとすると、逆に思いっきり引っ張られた。 おかげで勢いよく倒れ込む。彼女の胸に。 「ちょ、ちょっと…」 「ね、ユージくん。わたしが今どんなシナリオを描いているかわかる?」 「え、まさか?」 「そう。たぶん考えている通りかな?」 そう言うと彼女は、体勢を入れ替えると、俺をマットに組み敷き、唇を文字通り奪った。 それどころか、袴の隙間から手を差しのばすと、下着の上から俺のナニを探そうとする。 ついに見つかったナニはむき出しにされる。でも、袴が邪魔でうまくいかない。 ナニをいじくるのをあきらめたのか、彼女は俺の胴衣を脱がしだす。 あっという間に上半分が脱がされたかと思うと、彼女は腹筋に舌を這わせる。 「割れた腹筋…男の子だね。うちのお父さんなんか…」 彼女はうっとりした顔で、つぶやいている。 なんだか流されっぱなしなのもくやしいので、俺も彼女の胴衣に手を伸ばす。 汗ばんで桃色に染まる彼女の肌に感激する。お互いうなずくと、俺は自分で 胴衣を脱ぎ、彼女も自分で胴衣を脱ぎ、ブラジャーをとっていた。 ただ、お互い初心者のせいなのか、俺は彼女の胸を正視できないし、彼女も、 俺の股間を正視できない。思い切って、彼女の胸に手を伸ばそうとするよりも先に、 彼女の手がむき出しになったナニに触れる。 「痛くない?」 「かはっ、痛くないよ。」 「気持ちいい?」 「うん、あたたかくって、柔らかくって、気持ちいいよ。」 「男の人のこれって、こんなに熱くて、かたいものなの?」 「普通だとおもう。たぶん…」 比較する基準がないから、こんな言い方しかできない。 そうこうしているうちに、 彼女は手をナニの先の方に移すと、少しずつ上下しだした。 自分でする時と違って、人の手にされるというだけで感動して、ナニがビクンと 固く、大きく、熱くなっていくような気がした。自然と、 「くっ」 と、声が出てしまう。 その声を合図にしたのか、彼女は俺のナニをくわえる。可愛い桃色の唇が ナニで一杯になっている。やわらかな感触が全身を駆けめぐり、さらなる興奮を 呼び起こす。 「くはぁ…」 「ちゅちゅ、ちゅるちゅる…」 ヌメヌメとした舌の動きについつい反応して、彼女の頭を押さえると腰をつきだした。 「んむむむ、…げほんげほん。」 「あ、ごめん。つい…気持ちよくって」 「ふーん、気持ち良かったんだ。さすが『朧吹雪』の威力は絶大ね。」 ニコッと彼女は笑った。 「まさか、今の舌の動き?」 「そうよ。まだまだよ、これからは『朧吹雪・改』 の出番だよ?」 そう言うと、舌で俺の尿道をつつき、上目遣いで俺を見つめる。 加速する彼女の動きに翻弄される。そのまま、彼女の口の中に出すのを止められなかった。 彼女はしばらく目を白黒させていたが、吐き出すことなくそのまま飲み込んだ。 「にがい…」 そう言いながらも、尿道に残っている分を吸い取ろうと、ズズズッと音を立てて 力強く吸い込んだ。そのイヤらしい行動のおかげで俺のナニが、また元気を取り戻したようだ。 いつまでもやられっぱなしはくやしいので、俺はお返しだというばかりに 彼女の豊かな胸を揉みたおした。俺の怪しい手つきでも、乳首は少しずつ かたくなってきた。 「うんっ、ああん、いいよう、ユージ…」 固く立った乳首を指ではさんだ。 「きゃうん。そんな、急に…」 少し涙目になった彼女が身体をくねくねと動かしだした。こんな童貞の動きでも 感じているのかな?と妙な自信を持った俺は、下着の上から、彼女の秘所を 適当な動きでこねくりまわす。 「あん、ああん…くっ、はぁん…」 艶のある喘ぎ声に反応して俺のナニがよりいっそうの自己主張を始める。 彼女は、また俺のナニに手を伸ばす。それを合図に、俺は彼女の乳首に口をつけた。 彼女の汗の味が混じってはいるが、なんだか甘い味がした。 「ああん!くふぅ…きゃうん!」 俺が舌で舐めたり、吸い上げてみたり、軽く噛んでみたりするたびに、 可愛い反応が返ってくる。彼女は俺のナニに手を伸ばしたものの、 気持ちよさに負けたのか、知らず知らずのうちにナニから手を離していた。 俺が軽く右の乳首を咬んだときに、 「きゃうん!ああああん!!」 と、小さく彼女は叫んだ。どうやら、軽くイったようだ。彼女の満足そうな 顔に興奮した俺は、彼女をマットに押し倒すと、ショーツをはぎ取った。 彼女のショーツはぐっしょりと濡れていた。 「いくよ?」 と彼女に尋ねると、真っ赤になりながら頷いた。それを合図に少しずつ腰を進める。 ナニは少しずつ膣に隠れていった、しかし、さすが処女、十分に濡れているのに、 ナニを締め付けてこれ以上の侵入を拒絶している。 退こうかと腰を動かすと、 「だ…駄目。最後まで…」 「え…そんな…」 「お願いだから…」 涙を流しながらも、笑顔でそんな事を言われた。その姿を見て、決断を下す。 「一気に行くよ。」 そう言うと、彼女の返事を待たずに、ナニを突き入れる。軽い衝撃を受けた感覚と 同時に、彼女の絶叫が響く。股間を見ると、接合部からは赤い血が糸を引いていた。 しばらく腰を止めて、彼女が落ち着くのを待つ。 「いい、あぅん、から、くはっ、動いて…」 彼女の声を合図に、彼女の膣を蹂躙する。 「…あったかいよ…きゅんきゅん絞めてきて、全部持って行かれそうだ…」 「…あうんっ…きゃっ、…ああああああん…」 お互いうわごとのようにつぶやきながら、考えつく限りすべての動きをしてみる。 彼女は腰をイヤらしくくねらせる。俺はガツガツという音がしそうなくらい、 腰を突き上げる。 やがて、二人に限界が訪れる。 「もう、もう、ダメェ…」 「俺もっ、そろそろ…」 「あっ、あっ、ああああああん!」 彼女の絶叫を合図に、ナニを彼女から抜く。白濁液が放物線を描いて 彼女の身体にかかる。それは、今まで自家発電で体験したことのないくらいの 量だった。 衣服を整えて向き合う。 「と、ところで…」 「何?ダーリン?」 「ダ、ダーリン?」 「そう。ユージくん。もうわたしね、我慢しないことに決めたんだ。これからは、 あなたをダーリンって呼ぶから、ユージくんは『なんだい、ハニー?』って、 言って欲しいな?」 「ちょっと、ちょっと、ちょっと…」 「だって、朧蜜蜂だって受け入れてくれたじゃない…」 「はっ、まさか、蜜蜂だから『ハニー?』」 「まぁ、その辺はいいじゃない。もう離れられない仲なんだからね? これからもよろしくね!わかった?ダーリン。」 彼女はそう言うと、俺の鼻の上を指で押さえた。今日、何回目だろう? (こりゃ勝てっこないや…、小西さん。思いこみの激しさって、 これのことだったんですね…) 苦笑した俺は、今日一日でえらく急展開した運命にため息をつきながらも、 顔では笑って答えた。 「わかったよ、ハニー。」